デジ速効果を発揮する最大の応用分野は、語学学習ということになるでしょう。従来の日本の英語教育は、泳ぎ方を理論的に教えるだけで、実際にプールに入れないようなものでした。
外国語を学ぼうとする時、耳の大切さ、聴覚の大切さを考えたことがあるでしょうか。中学、高校で6年間、大学を入れると10年間英語を学びながら、話せないのは、耳のせいだと知ると驚かれると思います。私達は、常識に騙されていることも多いようです。日本語は、数キロヘルツくらいの間での周波数でしか話さないのに対して英語は、10キロヘルツの周波数を必要とします。
英語が分からないというのは、日本語の耳にしかなっていない耳で、英語を聞いても、実は音が聞こえていないのです。このため、英語を学ぼうとする時、英語の音が分かる耳、英語耳を作りながら勉強する必要があるのです。英語を教える先生もこの事実を知らない人が多いのが現状です。この聴覚器官のことを棚上げにしたまま、実は、言語学習について論じることは出来ないのです。
第3章で述べたように、
耳は生まれ変わることが出来ます。トマティス博士は、耳が出来上がってしまっている人に対しても、生まれた時の耳に戻すことが出来る方法を、見つけ、トマティス療法として確立しました。日本でも、「トマティスセンター」として、その治療をしてくれるところがあります。
デジ速理論でも、同様の効果を出すことが出来ます。生活の中で効果が出るまでの期間は治療よりも時間が掛かるかも知れませんが、高音から低音まで良く音が出ている音響システムを利用して、高音から低音まで含んでいる音楽を日々聴くことによって、日常生活の中で耳の改善をし、英語を確実にキャッチできる英語耳も作っていけるのです。
「音だけで覚醒する」と言ったら、まだまだ、疑問をもたれる方も多いのではないでしょうか。
それを裏付けるような最近の良い例では、ベストセラーになった『英語は絶対勉強するな!』(サンマーク出版)が、あります。その中で、こういっています。
『英語が「完全に聞こえるまで」ひたすら聞く-“完全に聞こえる”というのは、意味を理解するとか記憶するということではない。
テープから発せられる音声がみんなくっきりと聞こえるようになる。発音、単語文章がすべて1つ残らず、明瞭に知覚出来るんだ。意味の分からない単語があるとしても、それはスペルがはっきりしないからで、発音自体にはまったく慣れている。だから、意味は分からなくても、その単語をテープそっくりに発音出来るはずだ。つまり、英語に耳が慣れ、音の再生能力が身につき始めている。それが完全に聞こえるという状態だ』(同書48ページ)
この内容はデジ速で言っている内容と完全に一致します。
語学学習でも、
赤ちゃんが音声だけで言葉を教えていくように、言語は、音だけで教えて初めて使えるようになっていくのです。語学は、すべての知識を獲得するための無くてはならないツールだと思います。日本語しか分らなければ、60億人類の一億人の人としか交わることが出来ません。
今のデジ速「脳力全開」で、感性を磨き、音に対して敏感になり、音をそのまま素直に受け取ることが出来、高速にも遅れなく脳が回転すれば、語学学習は、今までと天地の差ほどの学習差が出ると思います。
皆さんの多くも、体験して頂くといつの間にか英語耳が形勢され、相当のヒアリング力が備わっている自分に驚かれると思います。
また、私自身の経験からお勧めしているのは、BS、パーフェクトTVなどの英語の生放送を聴くことです。
生の英語を耳にすることが語学学習には大事なことと、衛星放送から来る音は音質が非常に良いことがその理由です。このため、音のアウトプットのスピーカを高音の良く出る良いスピーカを接続しておくと、ニュースを聴いているだけでも、8キロヘルツ以上の音で、脳にエネルギーをもらっている感じがします。ニュースを聴いて活力が出るとは、昔は考えもつきませんでしたが、そういう音響にするとニュースでも活力が出てきます。
言葉は、もともと話し言葉しかありませんでした。文字は後から発明されたものです。文法が出来たのは、17、18世紀頃のことです。私達は、その文法に振り回されながら、中学校から外国語の身に付け方を間違って学んで来たように思います。英文法は普通に話すだけなら知らなくても良いことです。それは、日本人が、日本語の文法深くは知らないのに、読み書きにほとんど不自由していないと同じことです。
音→文字→文法。これが、言語の正しい学び方の順序です。
音から入るには、デジ速に勝る言語習得ツールはないと言ってよいでしょう。言葉を自由に聴け、操れるようになると、どういう分野でも対応して行ける自信が涌いてくるのではないでしょうか。語学学習は、デジ速の幹の分野です。
語学学習といえば、トロイの遺跡を発見したシュリーマンを思い出す人も多いのではないでしょうか。シュリーマンは、「古代への情熱」という自伝の中で、語学学習の方法を書いていますが、彼こそが多言語学習の元祖と言ってもいいでしょう。
トロイ戦争の物語を絵本で読んだ少年シュリーマンは、美しい古都が必ず地下に埋もれていると信じ、その発掘を志します。長年にわたる猛烈な勉学と経済的苦闘を経て、ついに独力でトロイの遺跡を発見、少年の日の夢を実現します。
いかなる環境にあっても、自己の目標と希望を見失わず努力し続けた意志と熱意の人がシュリーマンでした。
彼の勉強法は、あらゆる時間を利用しての歩きながらの音読法です。同じ文章を何度も音読するのです。しかも、それを座ったままでなく、歩きながらやるのです。部屋のなかであろうが、散歩中であろうが、仕事中であろうが、いつも立ったり歩いたりしながら、ぶつぶつ暗唱していたと言います。
古代ギリシャ語をはじめとして、彼はこの方法で何カ国語もマスターしたのです。シュリーマンの偉大さは、彼が事業家として成功した中年以降に、語学マスターをなし遂げたことでしょう。
シュリーマンは、最初の外国語の学習には6カ月間を要しながら、次からは約6週間で1カ国語をマスターして行き、最後には22カ国語を操ったと言われています。約6週間というのは、デジ速理論的には約40日間だと理解出来ます。
もしかすると、シュリーマンの時代に、デジ速があったとすると、こんなモーレツな努力が必要でなかったかも知れません。デジ速では、こんな命懸けにならずに、もう少し簡単に語学をマスターできた可能性があります。
なぜなら、デジ速で語学学習すると、次の3つの効果があるからです。
1つには、
英語を聴き取れる「英語耳」が出来上がってくること。
2つ目には、高速の音を聴いていると、
英語の高速なしゃべりも、音が止まったようにゆっくりと聞こえるようになること。
3つ目に、
効率的な反復練習が出来ること。1000時間のヒアリング教材があるとすると、4倍速で聴くと250時間で聴け、1000時間を使うとすれば、4回も繰り返して聴くことが出来るようになります。同じ時間を使うのなら、4回繰り返した方が記憶に良いはずです。
以上3つの効果で、語学学習が本当にラクで楽しくなってきます。デジ速は、語学学習の最高のツールになると言っていいでしょう。
また、「入試に出る英単語」などのベストセラーを出した単語名人の長崎玄弥さんは、こう言っています。「私が過去、英単語を覚えるのに苦労した思い出がなく、辞書3冊分にも相当する25万語の英単語を覚えていられる秘訣は、自然の法則にかなった単語の記憶法を励行してきたからです」
毎年1万語のペースで英単語を覚えていったという長崎さんの基本精神は、
「人間は無限の記憶力を持っている。記憶に制限を与えない」ということです。脳内に何千語覚えるという記憶の制限の壁を作らないで、無限に記憶して行けると考えるこのやり方は、デジ速で記憶していく場合の基本的な考え方として大いに参考になります。
デジ速では、今後、日本人の語学学習に費やす労力を減らすためにも、短期間でマルチリンガリストを育成する語学マスタープログラムを開発する予定です。
今までの受験学習は、IQを伸ばすもの、また、知識を詰め込むものが多く、子供に、勉強を強いるところがあったと思います。しかし、
デジ速では、単にIQを伸ばすのではなく、無限なる潜在脳力(EQ)を伸ばしながら、無限にIQを伸ばしていくので、自ら“学習意欲”が増大しながら、勉強しようとするので、親にも子供にも、無理がありません。
神戸の塾「苦楽園学習塾」では、読書の時間を設けて、自由に本を選ばせ、デジ速で本を読ませています。同塾では、デジ速導入後3カ月たって、アンケート調査をしました。そのアンケートに書かれていた感想の一部をご紹介してみましょう。デジ速を聴かせながら、そこでは、本を読むのを「速音聴読」と呼んでいます。
▽今まで、本を読むのは、あまり好きでなかったけれども、速音聴読を初めてから前より本が好きになったので良かったと思いました(中3)
▽前は、本はつまんないって感じだったけど今は結構面白いと感じるようになった(中1)
▽前に比べて、学校でも塾でも先生の話を聞けるようになった(中2)
▽聞くレベルがあがった(中2)
▽友達との話や先生の話を良く聞けるようになり、勉強のはかどり具合が、1・3倍ぐらいあがったような気がする(中1)
▽本を読む時に、文字を早く読めるようになった。回りの声をゆっくり聞き取れる。なんとなくテストの時間でも、ゆっくり出来るようになった(中1)
▽とっても面白いと思う(中2)
▽やきゅうのなげるボールのはやさがわかる(小4)
▽学校の授業中(とくに英語)が、聞きやすくなったかなと思う。本なんて自分で読む機会が少なかったけど、役に立つから続けて欲しい(中2)
▽本が好きになった(中2)
▽たまに、4倍速で聞いていても、ゆっくりと感じる。聞いていてリラックスした気持になります(中2)
▽もうちょっと4倍速より早くしてほしい。なぜなら、4倍速はちょっと遅くなり始めたから(中1)
▽その後の授業では結構集中出来る。頭の回転が速くなる。スラスラ解ける(中1)
3カ月ほどのデジ速使用で、子供達にこのような変化が起きているのは驚くべきことではないでしょうか。しかも、これは、家庭ではなく塾での使用ですので、トータルの時間にすれば、せいぜい20時間ほどのことにしかなりません。
本が速く読め、理解力や記憶力が増すなど能力面の変化もそうなのですが、それ以上に前向きで明るい、積極的な姿勢に変化していることも(実はこちらの方が)注目すべきことです。デジ速で、こうした効果や変化は、基本的には、年齢にはあまり関係なく起こっています。
例えば、ある年配の方が定年後の夢を実現させるため国家資格である調理師免許の勉強を始めました。ご本人によると、それまでほとんど頭を使うようなことも無かったので、記憶力が落ち、日常のことでも忘れてばかりだったのに、デジ速だと勉強がはかどるのでびっくりし、試験に自信が出て来た、と喜んでいます。
デジ速を使い、大きな成果を上げていることで、今注目されているのが大阪の優塾という学習塾です。ここでは、30セットほどのヘッドホンで、国語だけでなく、理科、社会なども、速音聴で講義内容を聴かせています。
この塾では、入塾テストをデジ速で行っています。 例えば、最近、入塾希望で来た小学生A君の場合。学校で習ったばかりの社会の歴史の部分を7分間、テキストも見ながら聴かせ、テストします。最初の結果は、55問中15問正解で、27点でした。数分間休みをおき、再度7分間聴いてもらうと、その結果が、55問中35問正解、64点になっていました。
回答の漢字にも良い効果が見られ、「南蛮」を最初は「南ばん」と書いていたのに2回目では正確に「南蛮」と書き、「堺」という漢字も正しく書けていました。
塾長さんによると、この1回目と2回目との差が、入塾半年後を予測した結果となっている、ということです。つまり、半年後にA君は成績・能力が230%以上にアップするようになる、と予測出来るわけです。
驚くべきことは、時間にするとわずか10分後に、27点だった子が64点を取れるようになったという事実です。もし、55問の問題に相当する文章を通常の方法で覚えていこうとすると、どれくらいの時間が掛かることでしょう。A君は「生まれて初めて頭をこんなに使った」と言ったそうですが、能力はあるのに使えていない、あるいは、使う機会が与えられていない、という状態になっているのだろうと考えられます。これは、私達のみんながそうなのです。
良い点を取れたのがすごいのではなく、子供にとっても、親にとっても、短時間で高速に学習出来ることが、どれほど「助けになる」ことかわかりません。子供にとっては、高速に学習して、残りの時間を友人との創造的な遊びに使ったり、自然と接する時間として過ごすことが、豊かな感性を持つ大人に成長することを約束してくれるのではないでしょうか。
この優塾では、最初2倍速で聴いて、3割くらいしか分からなかった子供達が、3カ月後には4倍速で8割くらい分かるようになっています。
単純計算で、(4倍/2倍)×(80/30)=約5倍ほど受容力が増した、と言えます。
こうなると、子供達も、勉強が楽しくなって来ます。デジ速のEQ効果です。デジ速の効果は短期間で現れるため、同じ学期の中間テストで200点だった子が350点に、250点だった子が450点になる、という結果が出て、IQにも大きな影響の出ていることが分かります。
当初、この塾では小学生の塾生に対し、学校で習う国語を中心に週2回、デジ速を使っていました。7分間に2・5倍速から3・5倍速平均で聴かせると、2~3回程度の学習で、本文の理解と漢字の習得が出来、文章題の回答がほぼ8~10割方出来るようになっていました。
この当時の父兄の報告によると、学校の懇談会で、担任の先生から、本読みが見違えるようになった、良く手を上げるようになった、算数や国語のテストの平均点がかなり上昇した等、個々の子供によって評価はまちまちですが、ほとんど例外無く何らかの形で誉めてもらったということでした。
こうしたことから、優塾では、中学校の理科、社会のデジ速用オリジナル教材まで開発、本格的にデジ速に取り組み始めました。
その結果、中学生のクラスでは、1学期間に90%以上の生徒が平均30%の成績アップ。講師の方々も、想像以上の効果に驚きを隠せませんでした。最高では、60%の成績アップ、これを得点で言えば5教科500点満点で前回定期テストの250点から400点へのアップです。
テストの偏差値レベルもほぼ同じだったので、飛躍的な伸びとなりました。中には、前回定期テストの400点を455点に伸ばし、学内順位を50番から8番にまで引き上げた子もいました。
この優塾で開発された聴脳力教材(理科、社会)を利用すれば、自宅でも、デジ速で学習することが出来ます。家庭内でもお父さんとお母さんの理解があれば、同様の効果を出すことが出来ると考えております。
デジ速、ほとんどの方が、人生への再挑戦意欲が増して、やりたいことが一杯になられます。そういう気持ちになりながら、目覚めた潜在意識が、最終的に、自らの天命、天職へと導いていくようになります。
頭に取り付けられている耳の位置というものが、目、鼻、口と違って不思議な感じを与えます。
また、耳には、音を聴くという目的と共に、三半規管という器官があって平衡感覚を司る役目も果たしているのですが、何故、その機能が耳に付いているのでしょうか。
耳は、頭という球体の中心となる位置に、二つ付いています。これに対して、目、鼻、口は、前後左右4方向性のうちの前面にのみ付いています。つまり、耳は、球形の頭が宇宙のどの位置に存在しているかを認識出来るように取り付けられていると言えます。
分かり易くするために、太陽系で考えると、宇宙の目的を創られた神が太陽として、自分が地球だとすると、地球である自分は、太陽系という1つの輪を創り出すために、太陽の周りを公転運動しています。耳は、自分の宇宙における公転運動の位置を認識する器官であると捉えることが出来ます。そして、この人間にとっての公転運動とは、宇宙における自分の天命、天職と考えられるのではないでしょうか。
そう考えると、仏教で、観音様という菩薩が存在するように、”音”という言葉が、”心”、”生命”と同次元の言葉として使われているのもうなずけます。つまり、耳が良くなる。感性が豊かに磨かれてくるということは、己の宇宙での使命を、感じてくるということになります。
潜在意識と顕在意識、また右脳と左脳という天地左右脳の中心に、
「松果体」があります。これは、盲腸と同じで退化したものと考えられていたようですが、最近はとても大切な脳の一部だと考えられています。
松果体は、大脳の発達している人間の場合、大脳に覆われて目立たない存在となっていますが、鳥類や爬虫類などでは、頭頂部にあって「頭頂眼」とも「第三の眼」とも呼ばれ、光を受容し、体内時計を司る役目を果たしています。
地球を半周するような渡り鳥が正確な飛行をするため、体内時計が重要な役割をすることは良く知られていますが、夜昼の光を感知し、大宇宙のリズムに乗って体内時計を刻み目的地目指して飛翔する鳥の羅針盤とも言える役目を果たす器官なのです。
人間でも松果体はメラトニンというホルモンを出す器官として、眠りに関与することが知られ、不眠症の人などにメラトニンブームを起こしたこともあります。
人間の松果体は長い進化の過程で大脳に覆い隠され、直接光を感じることはなくなりましたが、もともとは頭のてっぺんにあり、空を見るための「頭頂眼」として存在したのです。そして松果体は今も、私達の脳の内部で、太古の時代と変わることなく、24時間のリ
ズムを刻みつづけているのです。
気功などの「気」の世界で最近注目されているのが、この松果体が気の発生と重要な関係があるということです。松果体の気に関与する機能が衰えている人が大部分なのですが、
この松果体が正常になればなるほど、霊的な感性も増し、“気”も操れるようになると
いうのです。
デジ速には、脳細胞を増やすという効果もありますが、この松果体を癒しているという作用もあるのです。
また、デジ速効果のなかなか出にくい人には、
「胎児音モード」で波の音等を聴く時間(1日7~21分間)を持ってもらうと、良い結果が出易いというデータもあります。
これは、胎児音が松果体を効果的に癒してくれるからだと考えられます。松果体が癒され、正常になって来ると、耳本来の宇宙における自分の位置づけを知り、為すべき役割を果たせるようになるのでしょうか。
松果体は、脳下垂体と繋がっており、松果体が正常に機能し始めると、脳下垂体にも波及効果が出て、正常に機能するようになってきます。
松果体と脳下垂体は、人の宇宙における公転運動と自転運動との関係にあります。松果体をナビとして人間は宇宙に存在する自分を発見できるのだ、ともいえるのです。
デジ速の120日間のプログラムを終えて、天命に出会っていかれている方も、着実に、増えております。
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